版画館創設者 徳力富吉郎 1902 〜 2000
徳力家は代々西本願寺絵所の家系。初代・二代三代の作は国宝として現存、
富吉郎は十二代目。現京都市立芸術大学を首席で卒業後、土田麦僊に師事。
国展にて樗牛賞・国画賞を始め、多くの賞に輝く。
麦僊亡き後かねてより興味を持った木版画製作に取り組み、平塚運一・棟方志功らと
「版」を発行。京版画に近代感覚を加味し徳力版画を生み版画界第一人者となる。
館内には九八年の画業生活の内で参考として集めた古版画、富吉郎の生み出した
作品展示、若い版画達の育成を願い公開いたしております。
版画製作 版元まつ九
平安時代仏教と共に誕生した京版画は江戸期には庶民の物として歌舞伎や風景画、浮世絵を生み出します。製作においては、絵師、彫師、摺師を筆頭に紙屋、板屋等を従えて版画を製作する職人衆が制度化され「版元」と証し現代の出版社の様な組織が生まれました。
徳力富吉郎が起こした「版元まつ九」は西欧の印刷技術が導入される中で明治・大正・昭和を経て平成への京版画の伝承と後継者を育成するなど研究を重ね数少ない版元として多くの期待と責任を担い、今日では新版製作を始め古画の復元、文具類製作、版より生まれるインテリア等も試しております。
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